隠岐圏域(海士町、西ノ島町、知夫村、隠岐の島町)では、成年後見制度に関わる関係者の相互支援、交流、研鑚等を行い、成年後見制度の利用促進、発展を図ることを目的として、「おき後見ネットワーク」が組織されています(事務局:隠岐の島町社協)。

去る1月19日(金)、成年後見制度の現状の相互理解を進める一環として、ハイブリッド形式で「意見交換会」を行いました。
成年後見人には手術等の医療行為に対し同意することができないという現状と、医療機関においては医療行為に対する同意が必要であるという現状から、互いの立場を理解しあい、身寄りのない意思表示が困難な方であっても、適切に意思決定を支援していくための認識の共通理解を図ることを目的としています。

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今回の参加者は、隠岐圏域内の弁護士、司法書士、相談支援事業所や障害者支援施設、4ヶ町村の行政・社協の「おき後見ネットワーク」構成機関関係者をはじめ、隠岐病院・隠岐島前病院関係職種の皆様、さらには島根県からもオブザーバーとしてご参加いただきました。

意思決定支援が重視される中、身寄りのない方等をご支援するにあたっては、まず「それぞれの立場」を理解することからはじまります。今回の参加者が、それぞれの立場において、懸命にご本人の尊厳を守ろうと努めておられることが共通認識できました。一方で、法律の壁、マンパワーの数量、人口動態や家族形態、生活様式の社会変容等、一つの立場からその推定意思を想像するには限界があることも、同時に共通認識することとなりました。

今回を契機に、身寄りのないご本人の支援における医療との関わりの中で、個々の支援者や成年後見人任せ、医療現場へ一方的に委ねるといったことが生じないよう、共通した対応を行っていくための仕組みづくりにつなげていきたいと思います。

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隠岐の島町社会福祉協議会ホームページ https://www.oki-fukushi.net/